別冊カドカワ 又吉直樹
のんさんに1日2回も会う
ズズズという音はかなり苦手で不快に思って顔を上げる
隣の席の少年がズズズと音を立てて抹茶のフラペチーノを飲んでいた
少し不快さが和らいだ
TVやら芸能人やらといったことに疎くて、
全く又吉さんのことを知らなかったのだけれど
読み進めていくうちに、
ぼんやりしていたものがクリフクライミングの岩みたくボコってしてきた
全体像なんて掴めないけれど一部分は詳細に現れてきたかなあ
文学の鱗片を見た
言葉は
言葉以上の情報があるものをカタチあるものとして捉えてしまって、捉えきれなかったものは捨てられていくのだろうと思う
生地が型に注がれて、加熱されて膨らんで、型からはみ出してしまった端が商品にならずに廃棄される、みたいな
文学はそんな捨てられざるを得なかった、言葉を超える情報を全部抱きしめているのかな
と思った
フォトエッセー 『僕の好きな女の子 feat.のん』
いいなあ、こんな恋がしたいなあと思った
どちらに焦がれたのかな、又吉さんか女の子か
女の子みたいな人に出逢いたいとも思ったし、
又吉さんみたいな人に出逢って女の子みたいな立ち振る舞いができたらいいなとも思った。
又吉さんになりたかったのかもしれないし、
とにかくこのエッセーはすきだなあ