二十歳の原点
この本がベストセラーとなっていることを
果たして救いとしていいのだろうか
私は言葉を捉えた と思うことがごく稀に起こる
しかし次の瞬間言葉はゆらりくらりと消えてゆく
高野悦子さんは言葉を捉えているように感じた
彼女は自由をわかっていた、求めていた
自分を理解する為に己の深層に潜る
学問を学ぶ
私は正しいと思う
しかし私は常にはそれを行わない
苦しいからだ
死にたくなるからだ
自分のことをわかっていなくても生きてゆける
寧ろわかっていないほうが
健やかに過ごせるのではないだろうか
一般論はわからないが私はそうだ
思考を放棄し娯楽に興じる
人間になんてなれなくていい
娯楽なんて幾らでもあるさ
人生有り余る時間をきっと潰せるさ
いや、嘘だ、甘えだ、逃げだ
私は独りになる時間を増やすべきだ
もっと上手く演技できるようになるべきだ
自分に求めることを同様に他人に求めることは
あってはならないことだ
つまり、他人を思いやることを忘れずに
己に刃物を向けなければならない
それを両立する為には
他人を、それが集まって形成される環境への反逆心を
薪にして己を奮い立たせてはならないのだ
己を薪にするのだ
でも己の何を薪にするのだ?
やるぞお ぼかあ闘いますぞお