八月の夜
8/27
綺麗なお顔で優しい言葉を向けられると
私の奥を見透かされている気がして
とても居たたまれなくなる
死にたいって感情を抱く度に
まだ生きてる、と思う
死を意識していないと生を感じられない
なんと恵まれていて、そして憐れな現代の若者
8/28
バイトに行って数分で吐き気に襲われた
吐くに吐けなくて30分で早退してしまった
駅へ向かいながらブラのホックを外した
帰りの時間は帰宅ラッシュで満員電車
手摺につかまって目を瞑り俯いていると
女性が声を掛けてくれて席を譲ってくれた
有り難かった
人に優しくしようと思った
コンビニ飯を温める間に
化粧を落としパジャマに着替えた
なんとか食べてそれっぽい薬を飲み布団に入る
吐き気は治まったものの胃の痙攣と腹痛に見舞われ
のたうち回った
痛みで眠れないでいると
休憩時間中の恋人から電話がかかってきた
救急車を呼べだのタクシーで急患病院へ行けだの
言われて
なんて答えたかは忘れたが喚き散らした
電話を終えた後はスッと眠れた
2時間ほど眠っていたらしい
部屋の電気を付けて暫くボーとした
寝返りをうつとお腹がキュルキュルと鳴った
明日のことを考え風呂に入らねばと思った
化粧を落とした状態で風呂に入るのは久々で
なんだか化粧を覚える前の幼い自分のようだった
Amazon primeを開いてスクロールしては
ウォッチリストへ追加する
何も観る気分になれずパソコンを閉じる
先週末に買った雑誌と本が袋に入ったままだと思い出す
袋から取り出すと6冊もあった
1冊手に取る
飲み物を缶からグラスに注ぎ
ビーズクッションに身を沈め
GREGORY AND THE HAWK をスピーカーから流す
数ページ読み進めた後、坂本龍一に変更する
8/29
バイト終わりの恋人から電話がかかってきた
あまりにも私がケロリとしているので怒られた
私のことを私よりわかっていて流石だった
恋人が居ないと私はどうも眠りを疎かにする
今夜はもう電話出来ないようなので
どうしたものかとコレを書いている
グラスを洗い生乾きの髪を乾かし
安眠BGMでも流して眠るとするか
海の音にしよう