25時間眠りたい

はやく人間になりたい

人間失格

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高校生の時に人間失格を読んだことがあります。
私は病的に忘れっぽいので内容はさっぱり覚えていませんでした。
ただ、当時、周りの人から
人間失格を読んだら気持ち悪くなる」
という感想を聞いていたのですが、
私自身では気持ち悪いとか
そういった拒絶はまったくなくて
「どうして私は気持ち悪くならないのか、
単に話がわかっていないだけなのか?」
と不思議に思ったことだけ印象に残っていました。

 

そして数週間前にその話をする機会があり、
その際に話した相手に言われたことは
人間失格を読んで気持ち悪いなど、
そのようなことを思うのは
その人にとってあの内容がかけ離れたものだからだ。
自分の中に太宰治の感覚が備わっていたから
違和感を感じず、
記憶にも残らなければ拒絶も起こらなかったのでは?」
といったことでした。

 

なるほど、と思いました。

 

まあ、そうは言っても
私は記憶力があまりにも乏しいので
気持ち悪いと思ったことすら忘れているのでは?
なんて思って、内容も忘れていることだし
もう一度読んでみました、人間失格

 

なんというか……、
安心感とか居心地の良さを感じましたね。
生温くてずっと浸っていたいような、
でもここにいるとますます駄目になってしまうと
どこかでわかっているような、
そんな一時でした。

 

流石にここまでの生きにくさではないですが
まあ言ってることはわかるし、
少しのきっかけで
このようになってしまうのかもしれないくらいの
他人事ではないような、
共感、ではないですが、
それに近いものを感じました。

 

太宰治が癖になりそうです。
やめたほうが身の為だと
他人には言われそうですが……。

 

太宰治は読んでいてとても面白いです。
でも、本に引きずられて
一日を過ごすことになります。
やっぱり、読まないほうがいいのかなあ。