天国と、とてつもない暇
昼食に、と弁当を買った
1/5も食べられなくて夜ご飯にしようと蓋をした
知っている顔に手を振られた
咄嗟に手を振り返した、上手く笑えていたと思う
売店が人で溢れていた
なんだか凄く焦って
飲んだこともないミルクティーを買った
人気のない場所を求めて外に出た
日陰の木製ベンチに座った
日の温もりが蓄えられていた
日が届きそうで届かない
けれど日が届く気配はあった
日光に優しく抱かれているようだ
昨日買った詩集を読み終えた
予約して発売日に書籍を買ったのは初めてのことだ
私は勘違いをしている
初めて最果タヒさんを読んだ1年前よりも
今の私は孤独ではないと思っている
勘違いしているのだ
勘違いでもいい
永遠に勘違いをしていたい
私は金木犀の匂いを知らない
本や音楽の影響で『金木犀の匂い』という
フレーズを好んでいるだけなのだ
「アレが金木犀だよ、コレが金木犀の匂いだよ」
私にそう教えてくれる人は居なかった
私はこんなにもどうしようもない私のままで
今日も明日も明後日も生きていく、らしい
死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい、
とどんなに嘆いても書き綴っても
私は普通に生きていくのだろう
特別になれず、何にもなれず、私だけの私で